売上の向上のためには新製品による買上点数の増加が必要だった製造小売D社

困っている社長

売上を増やすために、特産品の原材料や熟練の技術を活用したいんですが、どうしたら良いでしょう?

新製品開発のイメージ画像

D社は、とある地方で、地域の特産品の製造小売業を営んでいます。

その製品の品質の高さから、固定客の愛顧を受けていますが、競合との価格競争や少子高齢化で顧客は減少傾向にあり、このままでは経営が安泰とは言えないようです。

コンサルタント

まず一般的に、事業の拡大とはどのように考えれば良いのか、学んでいきましょう。

新製品開発戦略

「イゴール・アンゾフ(1918-2002)は、「戦略的経営の父」とも呼ばれるロシア系アメリカ人の経営学者です(中略)アンゾフは、成長戦略を「製品」と「市場」の2軸におき、それらをさらに「既存」と「新規」に分けました」

アンゾフの成長戦略の画像
アンゾフの成長マトリクス

「新規製品x既存市場は、「新製品開発戦略」と呼ばれています。いままでの市場に、新しい製品やサービスを投入して、売上を拡大しようとする戦略です。既存市場のニーズに対応した製品やサービスを開発すること、競合と差別化を図ることができる製品やサービスを開発すること、それができるかどうかが、重要なポイントになります」

*出典:経済産業省「ミラサポplus 中小企業向け補助金・総合支援サイト」

コンサルタント

新製品の開発に成功すれば、「買上点数」の追加が期待されます。すると「客単価」が増加し、ひいては「売上」が向上するのです。

「売上」の方程式
  • 売上=客数x客単価客単価=商品単価x買上点数(中略)「客単価」は以上の式からもわかるように、販売商品の「商品単価を上げ」「買上げ点数を上げる」ことにより増加します。(中小機構「事例8回目 顧客単価をアップする」
  • 売上=客数x客単価、客数=新規顧客+既存顧客ー流失顧客(中略)顧客数を増やすためには、「新規顧客を開拓」し、「既存顧客の来店頻度を増や」し、「顧客の流失を防ぐこと」が求められます。(中小機構「事例7回目 既存顧客をアップする」
困っている社長

新製品の開発は、どのように着手すれば良いのでしょう?

コンサルタント

行政などが、新製品の開発を支援しています。

目次

売上の向上のための、新製品開発の二つのヒント

1.新製品開発の支援
  • 「ジェグテックは、日本の中小企業と国内大手企業・海外企業をつなぐビジネスマッチングサイトです(中略)国内外の企業への情報を発信し、最適なビジネスパートナーを見つけ、製品開発や新規取引に結びつけられるように登録企業を支援します」(中小機構「J-GoodTech ジェグテック」
  • 「「事業再構築指針」は、事業再構築補助金の支援の対象を明確化する(中略)「新分野展開」とは主たる業種又は主たる事業を変更することなく、新たな製品等を製造等し、新たな市場に進出することを指します」(中小企業庁「事業再構築指針の手引き」
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです」(全国中小企業団体中央会「ものづくり補助事業公式ホームページ」
コンサルタント

そう言えばD市に、大学のキャンパスが移転してくる、と聞きました。

2.産学連携

「わが国の中小企業は、自社に独自技術・ノウハウを保有しているものの、これを発展させるだけの経営資源が不足しているのが現状です。これを補完する有効な方法として、大学との委託・共同研究があります。大学側も1998年の大学等技術移転促進法(TLO法)などに基づき、各種の産学官連携施策を実施してきています」(中小機構「商品開発・市場開拓をしたい」)「現在、大学では(中略)産学連携の専門窓口がおかれています。まずは遠慮なく地元の大学の産学連携窓口に問合せてみてはいかがでしょうか(中略)」(中小機構「商品開発・市場開拓をしたい」

今回は以上です。

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